バドミントンでアンダーラップを巻く理由!効果・正しい巻き方徹底比較
バドミントンにおいて、ラケットの性能を限界まで引き出し、繊細なシャトルタッチと鋭いスマッシュを両立させるために、トップ選手から部活動生まで幅広く実践されているのが「アンダーラップ(クッションラップ)」の活用です。購入時に巻かれている元グリップ(リプレイスメントグリップ)をあえて剥がし、木製ハンドルの上に薄いウレタンフォーム製のラップを巻き、その上からウェットグリップなどを重ねるセッティングは、現代バドミントンの標準的なチューニングとして定着しています。
しかし、グリップのカスタマイズに不慣れなプレイヤーの間では、「なぜわざわざ元グリップを剥がすのか」「何周巻くのがベストなのか」「ヨネックスやミューラーなどの有名ブランドと100均の代用品に違いはあるのか」といった疑問も少なくありません。本稿では、2026年最新のギア事情や運動力学(バイオメカニクス)の知見に基づき、アンダーラップがもたらす劇的な効果、失敗しない巻き方の手順、主要製品の比較データを現場目線で徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:元グリップを剥がしてアンダーラップを巻く最大の理由は「ミリ単位の太さ調整」「八角形エッジ(角)の明確化」「手首・肘への衝撃吸収」の3点にある。
- 要点2:巻き数は「2〜3往復(重ね幅1/3〜半分)」が基本であり、エンド側をやや厚めにするテーパー巻きが指先の繊細な操作性とすっぽ抜け防止を両立する。
- 要点3:定番のヨネックスやミューラーは密度と復元力に優れ、100均の代用品はコスパに秀でるもののヘタリが早いため、競技レベルや交換頻度に応じた使い分けが肝要である。
【なぜ巻くのか】選手が元グリップを剥がしてアンダーラップを巻く決定的な理由と効果
市販のバドミントンラケットには、出荷時に厚さ約1.5mm〜2.0mm程度の合成皮革製リプレイスメントグリップ(元グリップ)が巻かれています。しかし、日本代表クラスのトップランカーから実業団、ジュニアの強豪選手に至るまで、購入直後にこの元グリップを躊躇なく剥がすプレイヤーが多数を占めます。その背景には、単なる流行にとどまらない明確な物理的・技術的メリットが存在します。
バドミントンアンダーラップ効果として最も大きな要素は、「グリップ太さ調整方法」としての圧倒的な自由度です。元グリップをそのまま残した上にオーバーグリップを巻くと、グリップサイズ(G5やG6)に対して外周が太くなりすぎてしまい、指先を使った細かいラケットワークが制限されます。元グリップを剥がして木製シャフト(八角形の木材)を露出させ、極薄のアンダーラップで厚みを構築することで、自分の手の平のサイズや指の長さに合わせたミリ単位の最適径を作り出すことが可能になります。
もう一つの決定的な要因は、木製ハンドルの「八角形の角(エッジ)」を指の腹でダイレクトに感知できる点です。厚手の元グリップはエッジを丸めてしまい、インパクト時の面感覚を鈍らせる傾向があります。薄いアンダーラップであれば、八角形の面と角が掌にしっかり伝わるため、フォアハンドからバックハンドへの素早い握り替え(サムアップやイースタングリップへの移行)が劇的にスムーズになります。
さらに見逃せないのが、バドミントン手首への負担軽減というコンディショニング面での恩恵です。薄いスポンジ構造を持つアンダーラップは、シャトルインパクト時に発生する高周波の微振動を効果的に減衰させます。特に高テンション(28ポンド以上)でガットを張る上級者や、スマッシュの打球数が多いハードヒッターにおいて、手首の腱鞘炎やテニス肘(上腕骨外側上顆炎)のリスクを大幅に低減するクッション材として機能します。

【プロの技術】失敗しないクッションラップの正しい巻き方と太さ調整の黄金比
アンダーラップの巻き方一つで、ラケットの操作性と打球フィーリングは一変します。「クッションラップ巻き方」において最も重要なのは、均一なテンション管理と重ね幅のコントロールです。以下に、プロストリンガーや実業団選手が実践する標準的な施工手順を解説します。
まず下準備として、元グリップを完全に剥がします。木製シャフトに残った両面テープの粘着剤やウレタンのカスは、市販のシール剥がしや消しゴムを使って綺麗に除去してください。木材の保護や湿気による腐食を防ぎたい場合は、木製シャフトに極薄の透明セロハンテープやマスキングテープを1層だけ巻いておく「下地処理」が有効です。
実際のバドミントンアンダーラップ巻き方の具体的なステップは以下の通りです。
1. 巻き始め(グリップエンド側):
アンダーラップの端を斜めにカットするか、そのままエンドキャップの底面に合わせ、テンションをやや強めにかけながら1周しっかり密着させて固定します。
2. シャフト上方へのスパイラル:
素材を約1.2倍程度に軽く引っ張りながら、幅の1/3から半分程度を重ね合わせるように斜め上へ巻き進めます。引っ張らずに巻くとフカフカしすぎてインパクト時に力が逃げ、逆に引っ張りすぎるとクッション性が失われるため、「適度な張りを持たせる」感覚が極意です。
3. 巻き数と往復の目安:
基本は「グリップエンドからトップ(剣先キャップ)まで1往復半〜2往復(全体で2〜4層)」です。手のひらが当たる中央部はやや薄め、小指がかかるエンド側は数層多く巻いて太くする「テーパー形状(末広がり)」に成形すると、遠心力によるすっぽ抜けを防ぎ、脱力状態からインパクトの瞬間にキュッと握り込む技術が容易になります。
4. 仕上げとオーバーグリップの固定:
剣先キャップの根本まで巻き上げたら、ハサミでカットするか手でちぎって端を密着させます(アンダーラップ同士は微弱な自己融着性を持っています)。その上から、お好みのウェットグリップやドライグリップを通常通り巻き上げ、付属のエンドテープで固定すれば完成です。
【徹底比較】ヨネックス・ミューラー・100均代用品の実力を数値データで検証
市場にはバドミントン専用品から医療用テーピングまで、多彩なアンダーラップ製品が流通しています。ここでは、国内で圧倒的支持を集める「ヨネックス」、テーピングの世界的パイオニア「ミューラー」、そしてコスト重視派が注目する「100円ショップ(ダイソー・セリア等)の代用品」を実測データと現場評価に基づいて比較検証します。
| 製品名 / ブランド | 詳細・数値データ(サイズ/実勢価格) | 弾力性・耐久性の基準 | 編集部の見解・総合評価 |
|---|---|---|---|
| ヨネックス クッションラップ (AC380) | 幅70mm × 長さ27m 実勢価格:約850円〜990円(税込) | 密度が高く高反発。 約15〜20本分の施工が可能。 | バドミントン専用設計。巻きやすくヘタリにくい。面感覚を損なわずに衝撃吸収したい競技志向の全選手におすすめ。 |
| ミューラー Mラップ (M-Wrap) | 幅70mm × 長さ27.4m 実勢価格:約550円〜750円(税込) | 非常にソフトで伸縮性抜群。 豊富なカラーバリエーション。 | 医療用テーピング発祥の王道。極薄で細かい巻き数調整が容易。ソフトな握り心地を好む選手やジュニア層に最適。 |
| 100均(ダイソー等) テーピング用ラップ | 幅70mm × 長さ約4m〜5m 実勢価格:110円(税込) | 気泡が大きく引張強度が低め。 約2〜3本分の施工が可能。 | 緊急用や「まず試してみたい」入門層向け。数回の練習でスポンジがつぶれやすいため、頻繁な巻き替えが必要。 |
| アンダーラップ代用品 (食品用ラップ / 包帯) | 家庭用品流用 コスト:実質数十円 | ラップ:衝撃吸収性ゼロ 自着性包帯:厚みが出すぎる | 木材の防水・極細化目的でラップを使う選手は一部いるが、衝撃吸収やクッション目的の代用としては非推奨。 |
アンダーラップおすすめ人気比較の結論として、本格的にバドミントンに取り組むのであれば、耐久性と適度なコシを備えたヨネックス「クッションラップ」またはミューラー「Mラップ」の2大ブランドから選択するのが間違いありません。1巻き買えば20回近く巻き替えられるため、1回あたりのコストは約40円〜50円程度に収まり、100均製品と比べても長期的なコストパフォーマンスと品質の安定感で大きく上回ります。

【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
実業団選手から大学サークル、部活動の現場指導者、さらにはSNSや掲示板コミュニティでのプレイヤーの声を調査すると、アンダーラップの導入によってプレイの質が劇的に変化したという体験談が数多く寄せられています。
「元グリップのままではどうしても太くて、バックハンドの際に親指(サムアップ)にラケットが乗っかる感覚が掴めなかった。元グリを剥がしてアンダーラップを2往復巻いた極細セッティングに変えた瞬間、レシーブのコントロールとプッシュの弾きが劇的に改善した」(20代・実業団男子選手)
「スマッシュを連打する練習が続くと右肘の内側に痛みが出ていたが、先輩に勧められてミューラーのアンダーラップを3重に巻くようにしてから、インパクトの嫌なビリビリ感が消え、故障なくシーズンを乗り切れた」(高校生・男子ダブルス選手)
一方で、リアルな現場検証からは失敗事例も浮き彫りになっています。
「柔らかくしたいあまりにアンダーラップを5往復も巻いてしまい、グリップがフカフカのスポンジ状態に。打球時に握り込んだ力がラケットヘッドに伝わらず、スマッシュ初速が落ちてしまった」「100均のアンダーラップを使ったら、1ヶ月も経たないうちに手の平が当たる部分だけペラペラにつぶれてしまい、左右で太さが変わってしまった」といった声も散見されます。
これらの生の声が示すのは、アンダーラップは「ただ巻けば良い」のではなく、「自分の握力や打法に合わせて適正な硬さと太さをコントロールすること」が上達の絶対条件であるという現場のリアルです。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
アンダーラップに関しては、インターネットやSNS上で一部誤った認識や極端な都市伝説が拡散されています。ギアの性能を正しく引き出すために、代表的な3つの誤解を正します。
誤解1:元グリップを剥がすとラケットのバランス(重心)が狂ってしまうのか?
事実として、元グリップ(約8〜12g)を剥がしてアンダーラップ+オーバーグリップ(約5〜7g)に換装すると、グリップエンド側の重量が数グラム軽量化されます。これにより、ラケット全体のバランスポイント(BP)は物理的に数ミリ程度「トップヘビー(ヘッドヘビー)」側にシフトします。しかし、この数グラムの変化はむしろ「ヘッドの効いた鋭いスマッシュが打ちやすくなる」というポジティブな恩恵をもたらすケースが多く、操作性への悪影響を過度に恐れる必要はありません。
誤解2:アンダーラップは一度巻いたら何年も交換しなくて良い?
これは完全な誤解です。アンダーラップを構成するウレタンフォームは、インパクト時の強い圧力や手汗の湿気によって、徐々に気泡構造がつぶれていきます(ヘタリ現象)。オーバーグリップを3〜4回巻き替えるタイミング(約2〜3ヶ月に1回)でアンダーラップの状態を確認し、クッション性が失われて平坦になっている場合は、潔く剥がして巻き直すことが初期の操作性を維持する秘訣です。
誤解3:市販の食品用ラップやビニールテープで完全代用できる?
一部のネット情報で「サランラップで代用可能」と紹介されることがありますが、食品用ラップには微細な気泡クッションが存在しないため、振動吸収効果や適度な反発力は一切得られません。木製シャフトを極限まで細くして木材の硬い打球感を求める特殊な上級者を除き、一般的なプレイヤーが怪我予防やグリップフィーリング向上を目的に代用することは推奨できません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
運動生理学およびバイオメカニクスの観点から、アンダーラップの導入による効果が最も期待できるプレイヤーと、導入に際して注意が必要なプレイヤーの明確な基準を整理します。
アンダーラップの導入を強くおすすめする人:
- 手が比較的小さいプレイヤー・ジュニア・女子選手:標準グリップでは太すぎて脱力と握り込みのメリハリがつかないため、元グリを剥がして細く仕上げることで劇的に操作性が向上します。
- ダブルスの前衛やレシーブ重視のプレイヤー:グリップの八角形エッジが指先で明確にわかるため、短いモーションでの咄嗟の面変えやヘアピン、ドライブの対応力が上がります。
- 手首・肘・肩に慢性的な疲労や痛みを抱える人:ウレタン素材の振動減衰作用により、関節へのインパクトショックを緩和できます。
導入に慎重になるべき人・巻き方に工夫が必要な人:
- 握力が非常に強く、ガッチリとラケットを握り込みたいハードヒッター:アンダーラップを厚く巻きすぎると握り込んだ際に軸がブレてエネルギーロスを起こすため、1〜1.5往復程度の硬めのタイト巻きに留めるのが賢明です。
- タオルグリップ(綿素材)を愛用するプレイヤー:タオルグリップ自体に厚みと重さがあるため、アンダーラップを巻きすぎると極端に太くなります。シャフトに薄く1周だけ巻いて木材への汗染みを防ぐ使い方が推奨されます。

【アンダー ラップ バドミントン】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:アンダーラップは何往復巻くのが標準的な目安ですか?
A1:元グリップを剥がした状態であれば、「2往復(全体で3〜4層)」が最もバランスの良い標準的な巻き数です。極細グリップにしたい場合は「1往復半」、クッション性を重視したい場合は「2往復半〜3往復」を目安に、握り心地を確かめながら調整してください。
Q2:100均(ダイソーやセリア)のアンダーラップでも問題なく使えますか?
A2:使用自体は可能ですが、ヨネックスやミューラーなどのスポーツ専用品に比べてスポンジの密度が低く、数回の練習でつぶれて薄くなりやすい傾向があります。「自分に合う太さを探すためのお試し」としては優秀ですが、競技レベルの練習を継続する場合は専用品の導入をおすすめします。
Q3:元グリップを剥がさず、その上からアンダーラップを巻いてもいいですか?
A3:元グリップの上から巻くとグリップが大幅に太くなり、八角形のエッジも完全に失われてしまうためおすすめできません。「太いグリップが好きで衝撃吸収だけを高めたい」という特殊な目的がない限り、元グリップを完全に剥がしてからアンダーラップを巻くのが基本です。
Q4:アンダーラップの上にはどんなオーバーグリップを巻くのがベストですか?
A4:最も相性が良いのは一般的な「ウェットタイプ」のオーバーグリップです。アンダーラップの適度な弾力とウェット素材の吸着性が合わさることで、軽い力でもラケットが滑らず、リラックスした状態から鋭いスイングを生み出すことができます。汗っかきの方にはドライタイプも好相性です。
まとめ:グリップの微調整が劇的なショットの進化を生む
バドミントンにおいて、プレイヤーとラケットが唯一直接接触するインターフェースが「グリップ」です。どれほど高価で高性能なラケットを使用していても、グリップの太さやフィーリングが自分の手に合っていなければ、スイングのエネルギーを100%シャトルに伝えることはできません。
元グリップを剥がし、アンダーラップを駆使してミリ単位で自分専用のグリップを作り上げる作業は、トッププレイヤーにとってはラケット選びと同等以上に重要なチューニングです。巻き数、重ね幅、テンションの微細な調整によって、指先の感覚を研ぎ澄まし、手首への負担を減らしながら、ワンランク上のショットスピードとコントロールを手に入れてください。 (出典: アンダー ラップ バドミントン(Yahoo!ニュース))